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RIE MIYATA

オルセン姉妹の「ELIZABETH AND JAMES」が支持される理由

こんにちは。ファッションジャーナリストの宮田理江です。
長年、NYコレクションを取材していますが、年々感じるのは、いわゆる“コンテンポラリーブランド”の人気の高まりです。英語の「contemporary」とは、「現代的」という意味。コンテンポラリーブランドも比較的歴史が若いブランドを指します。モードとリアルの間にポジションする絶妙の立ち位置や、手の届く魅力的なプライス、シーンを選ばない使い勝手などもコンテンポラリーブランドの持ち味です。

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ELIZABETH AND JAMES 2015春夏NYコレクション (c)Rie Miyata

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ELIZABETH AND JAMES 2015春夏NYコレクション (c)Rie Miyata

今回は、私もデビューシーズンから見続けてきた実力派ブランド「ELIZABETH AND JAMES(エリザベス アンド ジェームス)」をご紹介します。米国のセレブリティー姉妹として有名なあのオルセン姉妹が手がけているブランドです。今回、「ガリャルダガランテ」で同ブランドのポップアップイベントが開催されるので、この機会に「ELIZABETH AND JAMES」の世界観を感じてみてください。

9月に開催されたばかりのNYコレクションでは、2015年春夏シーズンの作品がお披露目されました。カリフォルニアのビーチカルチャーに着想を得たコレクションは若々しくスポーティー。それでいてこのブランドらしいリッチ感やエレガンスも漂っていて、LAセレブに支持されそうな雰囲気。ウエストコーストのたたずまいは今のエフォートレスの流れにもしっくりなじむから、半年後の入荷が今から楽しみですね。

さて、今回は、今からでも着ることのできる、2014-15年秋冬コレクションのおすすめスタイリングを、スルーできないおしゃれキーワードに沿ってご案内。「ELIZABETH AND JAMES」ならではのこなれたテイストを見ていきましょう。

◆タートルニット

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ELIZABETH AND JAMES 2014-15秋冬NYコレクション

この秋冬はニットがヒートアップしています。特有のぬくもり感を生かしつつ、ありきたりのカジュアルやデイリーに寄せないで、大人っぽい落ち着いた着姿に整えるのが、今季の落としどころ。首を長く包むタートルネックはのどかな風情が持ち味ですが、ストライプパンツでマニッシュを足し込んでいます。足元も紳士靴風に決めて、ジェンダーミックスで味付けしています。

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ELIZABETH AND JAMES 2014-15秋冬NYコレクション

タートルニットはセーターが定番ですが、ワンピースと融け合わせたようなロングシルエットも登場。意外感の高い形がやさしい雰囲気を濃くしています。ざっくり編んだニットは、気取らない印象も引き寄せ、着姿をリラクシングに演出。ふくらはぎにかかる程度のミモレ丈スカートでレディー顔に仕上げ、メンズライクな靴でスパイスも利かせています。

◆ストライプ

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ELIZABETH AND JAMES 2014-15秋冬NYコレクション

秋冬はダークカラーの無地が多くなり、やや無愛想な着映えにまとまりがち。シャープなイメージの柄をうまく取り入れれば、重たさを薄められます。最も効果的なモチーフの1つが細い縦縞のストライプ柄。すっきりした印象が目に飛び込んでくるので、細感が強調されます。丈が長めのアウターに迎えれば、さらにスレンダーな着映えに。クロップト丈パンツで足首を見せると、伸びやかな雰囲気に整います。

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ELIZABETH AND JAMES 2014-15秋冬NYコレクション

ストライプ柄はスカートやパンツでもいい仕事をしてくれます。まっすぐ垂直に走る縦縞だけでなく、斜め方向のストライプも装いに動きを加えてくれます。ボトムスの斜め縞柄は着こなしにリズムや変化をもたらすので、トップスは無地ニットで暖かみを出して、コントラストをくっきりさせると、互いの持ち味を引き立て合います。こっくり色のニットは着姿に深みをもたらします。

◆レイヤード

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ELIZABETH AND JAMES 2014-15秋冬NYコレクション

秋冬はレイヤードが本格的に楽しめる時期。ただ、重ね着の手法は毎シーズン、進化しているから、ニットの下からシャツやブラウスの裾をちょっとはみ出させるワンパターンから抜け出して。ニットが主役になるこの秋冬はニット同士を重ねる「ニットoverニット」を試したくなります。同じホワイト系ニットでも、透かし編みの有無や風合いの違いなどで、レイヤードの表情を醸し出せます。微妙なニットニュアンスの違いだからこそ、ナチュラルトーンの気張らない重ね着ルックを印象づけられます。ボトムスは復活の兆しが見えるワイドパンツで合わせ、静かなモノトーンコーデにまとめました。

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ELIZABETH AND JAMES 2014-15秋冬NYコレクション

重ねた下から5~10cm程度をはみ出させるセオリーを頼りすぎると、ありきたりのレイヤードに見えてしまいます。たとえばロングシャツを下に着て30cm以上もはみ出させる大胆なコーデも選択肢に加えて。たっぷり露出する分、縦長感が強まります。袖もひじから先をしっかり見せて、さらにレイヤードを強調。黒と白の重ね着はスタイリッシュに仕上がります。厚手のニットを避けて、薄手アイテム同士を重ねることによって、着ぶくれを防ぎやすくなります。黒と白のように濃い色と淡い色でツートーンを組み立てると、秋冬に貴重なメリハリが生まれます。

◆ファー、シャギー

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ELIZABETH AND JAMES 2014-15秋冬NYコレクション

ウインターシーズンの装いに特別感をもたらすのは、何と言ってもリッチなファー。最近のファー上手は全身をもこもこにくるんでしまうような着方を避けて、軽やかなまとい方を好むようになってきました。ファーを身頃と袖先にだけあしらい、立体感を引き出すアウターは、そのまま着るだけで、着姿に強弱が際立ち、リズミカルな風情に。身頃と袖で素材や色を切り替えたり、レディーライクなスカートで合わせれば、動きや変化が出ます。濃い色のベルトで装いを引き締めました。

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ELIZABETH AND JAMES 2014-15秋冬NYコレクション

今季に脚光を浴びているのが、毛足が長めのシャギー系。動きや風を受けて毛先が躍り、遊び心を感じさせます。ただ、量感が出る分、着こなしでボリュームを抑える工夫が欠かせません。一番簡単なのは、アウターの前を開くこと。さらに、色味や質感の異なる服と引き合わせて、コントラストを強調。ダークトーンのパンツ・セットアップは細身のシルエットがシャギーアウターと好対照。胸元のVゾーンとパンツ裾下の足首見せが利いて、全体がすっきり伸びやかに見えています。

「ELIZABETH AND JAMES」は双子の元女優、Ashley Olsen(アシュリー・オルセン)とMary-Kate Olsen(メアリーケイト・オルセン)の姉妹が2007年に立ち上げました。育ちのよい2人らしい、アップタウン流の洗練を軸にしつつ、ダウンタウンのカジュアル感も併せ持つテイスト。ジェンダーミックスも利いています。スタイリッシュでありながら、毎日のワードローブに取り入れやすいところも広く支持を集める理由。「THE ROW(ザ・ロウ)」ブランドも手掛ける2人は、米国の有力ファッションデザイナーが名を連ねる「米国ファッションデザイナー協議会(Council of Fashion Designers of America, CFDA)」のアワードで2012年にウィメンズウェア・デザイナー・オブ・ザ・イヤー(Womenswear Designer of the Year)を受賞して、人気と実力を証明しました。

コンテンポラリーブランドの魅力には、着心地のよさ、程よいトレンド感、気張らない雰囲気、行動を邪魔しないユーティリティー度などが挙げられます。それらに加えて、「ELIZABETH AND JAMES」は上品テイストや若々しさ、アッパー感などを兼ね備えています。コーデの組み立て次第で好みの雰囲気に仕上げやすいのも、自分スタイルを持つ女性にはうれしいところ。オンとオフを軽やかに行き来する装いも手に入るから、シーンを気にしないで着られて、自然と出番が多くなります。

「ガリャルダガランテ」のポップアップイベントでは、「ELIZABETH AND JAMES」の秋冬アイテムにいっぱい出会えるので、じっくりお気に入りを探せそう。これからさらに評価が高まっていきそうな成長株だけに、今のうちからワードローブに迎えておきたくなります。

GALLRDAGALANTE
[ELIZABETH AND JAMES POP UP EVENT]
2014.10.10.FRI-19.SUN
詳細はこちらをクリック

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