こんにちは。ファッションジャーナリストの宮田理江です。

「ガリャルダガランテ」の新たな「顔」的存在となったルミネ新宿店。こちらでは毎月、「SERENDIPITY（セレンディピティ）」という店内コーナーで月替わりテーマのポップアップ企画が展開されています。デビューの３月はテーマが「BLUE」でしたが、続く４月は「STONE」。今回はこの「STONE」をご紹介します。

そもそもセレンディピティとは、「偶然に導かれて起きる、意外で素敵なめぐり会い」という意味。ルミネ新宿店では「ファッションが導く偶然で幸せな出会い」を提案しています。もともとセレクトショップにはそういった役割が期待されているので、ショップ全体でその魅力を高めつつ、さらに特設コーナーを用意して、発信力を強めたわけです。

さて、４月のテーマ「STONE／石」は、考えてみると、ミステリアスな存在です。天然のものであるのに、きれいな色や模様を帯びていることがあり、ジュエリーやアクセサリーとしてもおなじみ。パワーストーンと呼ばれる、幸運を引き寄せたり元気を呼び覚ましたりする石もあって、それぞれに面持ちやムードが異なっています。そういったどこか不思議なエネルギーを秘めたところも、ストーンに惹かれる理由になっています。

今回のセレンディピティでは、色とりどりの天然石を集めました。ストーンにはダイヤモンドを筆頭に人生の節目に選ぶような重々しいタイプもありますが、今回はデイリー使いに向く、ナチュラルな色味がやさしげな約100個の石を選びました。異なるトーンの石をグラデーションのように並べ、穏やかで心地よいカラーストーリーを紡いでいます。

実際にショーケースの中に収められたストーンを眺めてみると、主張が強すぎないのに、それぞれが異なる「色」「気分」「体温」を帯びていて、自分好みの着こなしに仲間入りさせたくなります。アイテムの種類もネックレス、イヤリング、リングなど、バリエーションが豊かで、石の「個性」に合わせたチョイスが可能です。

しかも今回はまず好みの石を決めてから、ピアスかリングのどちらかを選ぶというセミオーダーも選べます。ピアスは８種類が用意されたベースの形から石を選んで、その場でセットしてもらえます。リングは輪っかとなる部分の素材を18K、10K、シルバーの３種類から選べます。土台となる爪部分のデザインも３種類が用意されました。テクスチャー加工も追加で申し込めるそうです。お渡しは１、２ヶ月先となります。

生年月日から導き出す「my STONE」を見つけるサービスも店頭で受けられます。多くの女性誌でファションや占いの編集を手掛けるエディター、青木良文さんの監修を受けて、東洋の占星術をベースに生み出された、土、金、火、風、木、水の６つの属性を元に算出しています。

青木さんが来店してストーンカウンセリングを行ってくれるイベント「YOSHIFUMI AOKI STONE COUNSELING」は4月23日（土）に開催されます。青木さんは『フィガロジャポン』や『VOCE』『GINGER』など連載を持つことでおなじみ。東洋の占星術に基づいて、生年月日を手がかりにベストなストーンをアドバイスしてもらえます。

今回のセレンディピティで選ばれたストーンは、赤系のガーネット、ルビー、ピンクトルマリンや、青系のターコイズ、ブルートパーズ、ラピスラズリなど、種類が豊富。それぞれの色味の違いを見比べやすいように陳列されています。

複雑なつやめきを宿したトパーズ、シトリン、シャンパンクオーツは大人っぽい着こなしになじませやすそう。涼やかな色合いのエメラルド、ペリドット、グリーンアメジストは春から夏の着姿にマッチ。あたたかみのあるサンストーン、コーラル、カーネリアン、ほのかな気品を備えたマザーオブパール、アメジスト、ホワイトトパーズなども用意されています。

ジュエリーショップでもなかなかこれだけの天然石が色とりどりにそろうことはありません。しかも、サイズが割と小ぶりで、おしゃれの「差し色」にうってつけ。装いがあっさりしていく春夏に、ほんのりフェミニンを添えて、手抜き感を遠ざけてくれるストーンジュエリーは重宝します。

自然なカラートーンが顔周りや指先にやわらかい雰囲気を漂わせてくれるのも、ナチュラルストーンのよさ。天然ならではの穏やかなたたずまいは、眺めているだけでも、自然と内側から癒やされていくのを感じます。春本番を迎え、夏支度にも気持ちが向かうこの時期だけに、これまで見たことのない素敵なストーンとの「偶然で幸せな出会い」を引き寄せてみてはいかがでしょう。