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RIE MIYATA

「ELIN(エリン)」の世界を堪能できるスペシャルなコラボと空間が登場

こんにちは。ファッションジャーナリストの宮田理江です。

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「GALLARDAGALANTE(ガリャルダガランテ) ルミネ新宿店」が提案する月替わりブース「SERENDIPITY(セレンディピティ)」は毎回、素敵なテーマで新しいおしゃれに誘ってくれます。3月のテーマは「ELIN(エリン)」。以前、こちらでディレクターの榎本実穂さんにインタビュー(https://goo.gl/ryV7kf)した際もご紹介した通り、ガリャルダガランテで圧倒的に支持されている人気ブランドです。今回はガリャルダガランテだけのためにデザインされた特別なアイテムもお目見え。特設ブースでたっぷり「ELIN」ワールドが堪能できるということで、ワクワクしながら取材に行ってきました。

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セレンディピティのブースはデザインから榎本さんがディレクションしているので、ELINのブランドテイストが全体から感じ取れる内装になっています。この春夏シーズンにELINのインスピレーション源となったのは、アジアの国「VIETNAM(ベトナム)」。日本からの観光客も多く訪れるリゾート地のイメージが強いのですが、発展が続いていて、都市化が進んでいます。都会的で洗練されたELINのテイストをベースに、今回の春夏アイテムでもベトナム風の気分とアーバンクールな雰囲気を自然に融け合わせています。

ブース内に置かれたアセビの木は濃いグリーンの葉がベトナムのナチュラル感を連れてくるかのよう。普通、このような売り場を飾る観葉植物は目立たない感じで、こぢんまりと置かれるものですが、こちらのアセビは枝が天井にまで届いて、ちょっとした木立のよう。葉っぱの繁り具合も生命力を感じさせます。ここが新宿駅につながった都心だということを、一瞬、忘れてしまうほどのパワフルなグリーンがアジアンリゾートのムードをブースいっぱいに呼び込んでいます。

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ELINの2017年春夏シーズンのテーマは「Quiet luxury(クワイエット・ラグジュアリー)」。一般には「静かな」という意味を持つ「Quiet」ですが、「粗野な、飾らない自然体、手垢のついていない」といったニュアンスを帯びさせて、ベトナムの空気を表現しています。ベトナムは長くフランスの植民地だった歴史があり、アジアの国でありながら、今なおフレンチな文化や生活様式が息づいています。洋の東西をミックスするクロスカルチャーは近頃、世界的なトレンドに浮上してきています。オリジナルな風土に西洋文化が一時期、挟み込まれたというベトナムではフレンチテイストが程よく混じり込んでいるうえ、ノスタルジーをおびているので、一段と複雑なクロスカルチャーが生まれています。

洗練と粗野という対極に位置するイメージを、あえて引き合わせて、凛とした美しさを引き出しています。フランス流のおしゃれは「フレンチシック」と呼ばれ、シンプルさとエレガンスを兼ね備えたテイストで知られています。一方、アジアの民俗衣装や伝統工芸は素朴さや手仕事、民芸感などを持ち味としていて、これらを融け合わせたようなELINの春夏アイテムには、飾り立てない「やわららかい美」が宿って見えます。今回のウエアではシルエットと質感の両方にフランスとベトナムの美意識が忍び込んでいるようです。

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Limited Lip Case 7,000円(+tax) Bordeaux 11 CRANBERRY CRUNCH/White 16 COLOR OF SOUL

◆ELIN x GALLARDAGALANTE meets THREE

ウエアに加えて、今回のセレンディピティでは素敵なレザーグッズや小物も用意されました。ELINとガリャルダガランテのコラボレーションで企画されたリップスティックケースもそのひとつ。ルージュをすっぽり収納できるリップケースです。かさばる化粧ポーチを持っていかなくても、スマートにリップを塗り直せる、重宝なケースです。さらに、もともと赤いルージュが好きだという榎本さんが春夏の新作ウエアに似合う2色を、コスメティックスブランド「THREE(スリー)」のLIP JAMの中からセレクトしました。

あれこれ詰め込んだポーチをつかんで、化粧室に向かう――。よく見かけるシーンですが、いかにも「メイクを直しに行ってきます」と見えがちで、ちょっとおしゃれ感に欠けます。でも、こちらのリップケースは小ぶりで細長いシリンダー(円筒)形なので、一見、化粧ポーチ風には見えません。ルージュに加えて、アイライン1本ぐらいは入るので、ミニマムな化粧直しには十分役立ちます。ケースの色はボルドーとホワイトから選べます。どちらもオントレンドの装いにマッチ。丸みを帯びたフォルムは、ケースだけを持ち歩いても様になります。

ひもが付属しているので、指に引っ掛けるような感じで軽やかに持ち運べます。パッと見では何を持っているのか分からない外見は、ミステリアスでウィットフルな印象をまとわせてくれそう。レザーの表面にはひっそりと「ELIN」のエンボス。アートライクなたたずまいです。共革のキャップは細いレザーのひもでつないであるので、なくす心配がありません。おしゃれな人は「所作」まで小粋なものですが、こちらのケースからルージュをサッと取り出して、鏡の前で唇にシュッと一塗りする仕草は周りの人が見惚れるような格好よさ。リップ直しの時間が楽しくなるはずです。

ケースに収めるルージュは「THREE シマリング リップジャム」。ボルドーのケースには「11 CRANBERRY CRUNCH」、ホワイトのケースには「16 COLOR OF SOUL」がセットになっています。ケースにしっくりなじむ色だから、ケースから取り出した瞬間の見栄えが抜群。小気味よい仕草は、周りから羨望の視線を集めそうです。

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BAG 39,000円(+tax) ELIN×GALLARDAGALANTE Color: White・Brown

◆ELIN x GALLARDAGALANTE Collaboration BAG

今回のセレンディピティはブランドのムードを空間全体で感じられる、またとない機会だけに、ELINにとって初のアイテムも登場します。それはバッグ。ELINとガリャルダガランテのコラボバッグです。夏の風物詩的なかごバッグはベトナムの民芸品にもありますが、こちらは春夏のテーマに合わせて、モダンにアレンジ。普通のかごバッグはヤシ系の天然植物素材でボディー部分を編み上げることが多いのですが、今回はファブリック(布)で編んであります。実は樹皮やラフィアを使ったかごバッグは表面がザラザラしていて、服に引っ掛かったり、肌に当たったりしがち。でも、布なら安心。かごバッグの素朴さと、布バッグの扱いやすさをいいとこ取りしたバッグです。

リップケースと同じく、このバッグも円筒形。バッグでは割と珍しい、朗らかなフォルムは着こなしのムードも穏やかに演出してくれます。バッグを提げるストラップは長めのレザーが添えてあり、持ち方のバリエーションを買えて楽しめます。たとえば長く伸ばして肩に掛けたり、束ねて結んで手に提げたり。おすすめは軽く結わえて「ノット(結び目)」をこしらえる持ち方。ノットは旬のおしゃれディテールとして注目度がアップ。無造作な結び目が気負わない雰囲気を印象づけてくれます。

円筒型のよさは底が平らで、置いても転ばないところにもあります。バッグは持った状態をイメージしやすいのですが、実際には置いている時間が長いもの。置いた状態で形が崩れてしまうと、イメージも台なし。デザイナーは無様に倒れてしまわないことや、置き姿がきれいなことにもこだわって円筒形をチョイスしたそうです。

かごバッグを思わせるリゾート感があり、都会的な装いに合わせれば、適度なアクセントに。手仕事で仕上げた丁寧なこしらえは、大人っぽい落ち着きを寄り添わせます。一般的なバッグに用いられているファスナーや金具を使わないで、レザーの蓋を開け閉めに使うのもデザイナーのこだわりポイント。余計な飾り気を遠ざけたミニマルな形だから、どんな着姿にも自然となじみます。ホワイトとブラウンの2色があり、どちらもレザーの黒が全体を引き締めています。

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Blouse 30,000円(+tax) ELIN×GALLARDAGALANTE Color: Beige
◆ELIN x GALLARDAGALANTE Collaboration BLOUSE

春夏に重宝するのは、1枚で着られて、それでいて手抜きに見えにくいウエア。こちらのブラウスはその条件を見事に満たします。2種類以上の着回しパターンが組み立てやすいデザイン。秘密は背中側に仕込まれたゴムにあります。自在に伸び縮みしてシルエットを保ってくれるから、肩口まで引き下げてオフショルダーにもできるし、デコルテを隠してきちんと感を出すこともできます。つまり、エレガントにもリラクシングにも味付けできるわけで、ボトムスとの相性を選びません。

フロンで程よく主張するビッグリボンは結び方次第で、上品にものどかにもムードを操れます。ほんのりとミリタリー風味を帯びたベージュは、フェミニンとマスキュリンが響き合うシルエットにしっくり調和。ゆったりしたドレープが気品を感じさせます。ワイドパンツやジーンズに合わせて、ジェンダーミックスの着姿に整えるスタイリングが楽しめます。色のコントラストを生かして、ホワイト系ボトムスと引き合わせるのもおすすめです。

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Skirt 35,000円(+tax) ELIN×GALLARDAGALANTE Color: Gold

◆ELIN x GALLARDAGALANTE Collaboration SKIRT

きらめきを宿したシャイニー系のおしゃれはこの春夏に人気が復活する気配です。こちらのロングスカートはヌーディーなゴールドが控えめの光沢を帯びています。布地をふんだんに使ったラップ(巻き)形スカートから優美なシルエットが生まれます。たっぷりの量感があるので、キャミソールやタンクトップなどのコンパクトなトップスと合わせて、ボリューム落差を際立たせて。ラップの裾を少しずらしてある分、レイヤードのような効果が出て、脚が長く見えています。

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Camisole 25,000円(+tax) ELIN×GALLARDAGALANTE Color:Amber・Khaki/Pants 35,000円(+tax) ELIN×GALLARDAGALANTE Color: Amber・Khaki

◆ELIN x GALLARDAGALANTE Collaboration CAMISOLE

すっきりしたフォルムのキャミソールには、全体にオリエンタル風のモチーフ刺繍を配してあり、そのまま着てもラフに見えすぎません。大人っぽくまとうなら、カットソーやシャツの上からの重ね着が選択肢になります。色はエスニック気分の感じられるアンバーとカーキの2色が用意されています。

◆ELIN x GALLARDAGALANTE Collaboration PANTS

キャミソールと同じ2色があるワイドパンツはパジャマを連想させる落ち感があります。てろんとしたナチュラルな質感が見た目にもやさしい。同じ色のキャミソールとセットアップ風に着れば、伸びやかさと落ち着きが増します。涼やかなシャツやブラウスと合わせて、リゾートテイストの薫るコーディネートに整えることもできそう。素肌につかず離れずのシルエットは、適度に風が吹き通って着心地もさわやかです。

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もっと幅のたっぷりした薄手生地のパンツもラインアップされちます。こちらはタックやドレープがふんだんにあしらわれていて、まるでフレアスカートのような着映え。足が自由に動かせるので、軽快にはきこなせます。

ベトナムの民衆が履いている靴にも似た、かかとのないシューズはエフォートレスな足元を演出。足の甲部分のアッパーが鋭角的に深く切れ込んでいるおかげで、脚がほっそり映る仕掛けです。かかとがないから、横から見た景色がヌーディーで伸びやか。アジアンエスニックのムードも呼び込めます。

バレエシューズライクなフラットソールシューズも用意されています。バレエシューズは足首に巻くリボンがアイキャッチーですが、こちらはそのイメージをレザーで再現。太めのストラップが足首周りを細くきれいに見せています。

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全体的にロング&リーン(細く縦長)のシルエットが印象的なELINのデザインは、しなやかなイメージを醸し出してくれます。横に広がらない、すっきりしたボリュームバランスは、ポジティブでアクティブなキャラクターも印象づけます。細部に至るまで目配りの行き届いたデザインは、ちょっと背伸びしたい日のおしゃれ気分にピッタリ。気負いを遠ざけながらも、「女」として気持ちがアガるテイストは、楽観的で前向きなムードが強まる今のファッショントレンドにもなじんでいます。

今回ご紹介したELINのアイテムは、ガリャルダガランテのルミネ新宿店とオンラインショップ(PAL CLOSET)だけという、極めて限定的な取り扱いです。セレンディピティのブースは足を踏み入れた瞬間、ELINの世界に浸れるから、この貴重な機会にぜひ「都心のベトナム」を訪ねてみてはいかがでしょう。

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