2011. 10. 21 ガリャルダガランテとの初コラボ品が完成しました! こんにちは。ファッションジャーナリストの宮田理江です。 「ガリャルダガランテ」ファンの皆さんにビッグニュースです!ガリャルダガランテの魅力的な世界が1冊の本に凝縮された初のムック本が2011年10月28日に発売されます。 ショップで取り扱いのある人気のブランドや限定商品のほか、有名スタイリストさんやデザイナーと「ガリャルダガランテ」がタッグを組んたスペシャルコラボレーションアイテムなどがこのムック1冊の中に勢ぞろいするという、保存版になること間違いなしの豪華ムック本です。 そんな貴重な記念すべき本の中のページに、実は、私が「ガリャルダガランテ」と組んで洋服をつくり、コラボデビューしたアイテムも、掲載されることになりました。 「ガリャルダガランテ」とのコラボは今回が初めてで、ご迷惑をおかけしないか心配でしたが、提案者である私の予想を上回る素敵な出来栄えになり、大役が果たせたことに一安心していると同時に、これらの愛着のあるアイテムが実際に並んだ店頭で様子を早く見てみたいという誘惑に駆られています。 私が今回のコラボアイテムで提案し、商品として実現したのは、リアルファーケープとドット柄ブラウスの2アイテムです。どちらもとても素敵な仕上がりに満足&感激しています。 今回はコラボのいきさつをご紹介していきたいと思います。このコラボ企画はディレクターの山崎修さんから直にお誘いを掛けていただいて実現しました。 山崎さんとは不思議なつながりのようなものを感じます。私は最初に「ガリャルダガランテ」展示会でアイテムを見たとき、その独創的なセレクトに魅了され、一目で好きになりました。今でももちろん一消費者としてもショップに足を運んでお買い物させていただいています。 「ガリャルダガランテ」に強く惹かれる理由を一言で言えば、他のショップが揃える物とは違っており独自性のあるセレクトが私のツボにはまったようです。また、私が目を留めたセレクトの多くが山崎さんの眼鏡にかなってセレクトされたものだったのです。 そんな下地もあって、山崎さんとは初めてお会いしたときから、まるで旧知のように意気投合し、とてもご縁を感じています。 その後もお会いするたびに話が弾み、そこからこのブログのお誘いも受けることになり、現在に至っています。 私自身は昔から、型にはまったありきたりの品が、好きではなく、常にオリジナリティーを大切に感じていました。むしろ、他人があまり持っていそうにないアイテムが好きです。エキセントリックで奇妙な見え方はもちろん好まないものの、多少は意外性や遊び、スパイスの盛り込まれた品が好きです。 いわゆる「人とかぶってしまう」ことを嫌う気持ちは大勢の人が共有しているものだと思いますが、それと同じだと思います。 そういった事もあり、目新しさや驚き、アート感覚などを大きな世界を見渡して持ち込んでくれる山崎さんの審美眼は私には大変、心地よく感じられます。ライフスタイルがあってこそのファッションだと思うからです。 ヴィンテージ好きという点も山崎さんとの共通点です。 私は海外に行くと、好んでヴィンテージショップや蚤の市(フリーマケット)をめぐります。至福の時間です。足が棒になるほど歩き回り、自分好みの物を、自分の審美眼で見つけ、1点物とめぐり会えたときのうれしい気持ちは格別です。 ヴィンテージが素晴らしいのは、時の試練を乗り越えて、別の所有者へと受け継がれた幸福な品だけが帯びる、さびないたたずまい、揺らがない品格、そして、時を重ねてかえって際立つ質感などです。 昔ながらの丁寧なものづくりや、細部に光る手仕事感などもヴィンテージならではの所有のよろこびに浸らせてくれます。 今回のコラボで企画した2つのアイテムは、私がNY・マンハッタンにあるヴィンテージショップで見付け、ひとめぼれした品をインスパイアソースにしました。 ■ファーケープ 40,950円 色はグレーとブラウンの2色展開 1970年代のヴィンテージ物からインスパイアされて出来上がったこのファーケープは、この秋冬ファッショントレンドである70年代クラシカルをイメージしつつ、ポンチョよりも少し短めで上品なケープを思い描きました。当時のリッチな女性が羽織ったと想像できる優雅なたたずまいを再現したような見事な仕上がりとなりました。 ケープという形を選んだのは、もともと私がポンチョやマントなどのフォルムが大好きだからという個人的な好みに加え、これらのアイテムがこの秋冬に一段と注目される流れになってきているという二つの理由からです。 往年の女優をモデルにするような品格高いレディーの装いが脚光を浴びる中、ケープは「クラシカル」を象徴する風格ある装いのキーアイテムとなりそうです。 コラボのファーケープでは、上品クラシカルなイメージを軸に、私の頭に浮かんだ当時のハイソサエティーなムードを生かしてかつ現代的にアレンジしやすいような物を考えました。 素晴らしいデザインワークのおかげで、完成したファーケープは今風のデニムやカーゴパンツといったカジュアルアイテムと合わせてもいいし、ライダースジャケットのようなハードなアイテムの上に羽織っても新しいムードで着こなせるような出来となりました。 もちろん、フェミニンなワンピースとコーデすれば、パーティーシーズンにもびったりのスタイルとなり、晴れやかなシーンでも大活躍してくれます。 どんなスタイルにも合わせやすく、それでいて、今までのアウターとは違った雰囲気になるので、冬のおしゃれが格上げされるに違いありません。 ポケットから腕を出せるのも遊び心と実用性を重視しています。サプライズな見栄えを生んでくれる効果と、手を動かしやすいようにという機能を狙ったデザインです。 ファーケープの色展開は、写真の黒×白の配色と、ブラウン系の2色展開となります。ラビットファーの毛並みもミンクのような毛足の短い、シャギーでランダムな毛並みで、クラス感を醸し出してくれます。 ■ドット柄ブラウス 22,050円 色はブラックとベージュの2色展開 ドット柄ブラウスは、NYでもトップデザイナーやスタイリストも通う人気ヴィンテージショップで見つけた品から着想を得ました。 そこで見つけたブラウスは50〜60年代の年代のパリの物で、そのムードが今年のクラシカルトレンドにマッチしていると思いました。 そこに現代的なアレンジを加えて、新たに生み出された物がこちら。首元の詰まったタイプが今季はオントレンドなのでそれを印象づけるようなボウタイを付けるデザインにしました。ボウタイでも華奢な仕上がりなので、そのまま垂らした状態で首元のボタンを2つほど開けて着ても素敵です。 冬はタートルネックをブラウスの中に着てもいいし、夏場は前を全開にしてカーデのように羽織ることもできます。レディーライクにもリラックス風にもアレンジしやすいから、コーデの選択肢を広がるのはもちろん、着回し力も発揮してくれます。 マルチカラーの小さなドットをランダムにちりばめ、アーティな雰囲気と艶やかさが漂う見栄えになりました。たくさんの色を使ったドットの配色が何ともノスタルジックで、今の服と組み合わせると、コーデ全体に穏やかなムードが生まれます。 背中一面と肩部分に細かいたくさんのギャザーが入り、ボリューミーなフォルムが袖部分と身頃の裾に向かって広がっていきます。特に袖のボリューム感と肩のギャザーの取り方は、丁寧なものづくりに打ち込んでいた時代を物語っているかのようです。細かいギャザーを寄せてあるので、通常のブラウスの2枚分近くも生地を使った、贅沢な仕上がり。 透け感がある素材で、しかもハリ感もあるので、ほどよい立体感が出ています。細かいしわ加工プリーツが裾に向かって続くうちに、いつしか自然とプリーツが消えていくという凝ったディテールは、着古した雰囲気やヴィンテージ感ある風合いを意識しました。 色はブラックベースとベージュベースの2色展開です。 ムック本でのスタイリングは、大人気スタイリストの野崎美穂さん、撮影はトップフォトグラファーのShin Kimuraさんという、豪華メンバーが手がけてくださいました。 さらに、私のコラボアイテム2点以外にも、野崎さんとのコラボ物や海外ブランドへの別注など、見逃せない様々なスペシャルアイテムがお目見えするから、「ガリャルダガランテ」ムック本でぜひ確かめてみてください! 「ガリャルダガランテ」初のムック本2011年10月28日(金)発売!出版社 宝島社 価格 1380円 |