2013. 11. 24 シーン別・冬の女子会着こなしのアイデア集 こんにちは。ファッションジャーナリストの宮田理江です。いよいよ今年も残り1カ月と1週間余り。クリスマスに忘年会・新年会など、イベントが多くなる時期ですが、その合間にも気の置けない仲間と女子会で盛り上がりたいもの。ただ、同性からの視線は気になるから、しっかりシーンにふさわしい装いを選びたいところです。そこで、今回はこれからの季節に重宝する、女子会シーン別の着こなしを、選りすぐってコーディネート。さっそく見てみましょう。 ◆レストランへ ビーバードレープコート 44,100円/ミンクパールニット 14,700円/ミンクパールカーディガン 19,950円/サーキュラースカート 15,540円/円形ファーストール 24,150円/クリスタルピアス 8,925円 すべてガリャルダガランテ/ブレスレット 25,200円 スザンナ ダイ/バッグ 91,350円 シー ピー ファー 日が落ちるのが早い冬は、ディナーのムードが一段と大人っぽくなるシーズンでもあります。女子会のお誘いも多くなるこの時期に意識したいのは、コートの操り方。店に入るまではアウターが必須ですが、食事中は脱ぐので、室外・店内という両方の装いを見られることになるわけです。つまり、コート姿が見栄え良くて、さらにアウターオフしてからも寂しく見えない着こなしを組み立てる必要があります。まずはコートオンの室外バージョンから。 冬のコートルックが重たく見えがちなのは、ダークカラーが主犯。こちらのようにキャメルやベージュを選べば、どんよりムードが漂いません。ドレープを効かせたフォルムであれば、優美な着姿に。ファーの巻き物を首周りに迎えると、今夜の主賓気分の華やぎがオン。首が寒くないから、思い切ってコートの前を開けられます。冬の着こなしに動きが加わります。 レストラン内に入ったら、コートを預けて、別のイメージを演出。ピンクは場の雰囲気まであたためてくれそう。カーディガンを肩掛けすれば、ぐっとフェミニンが濃くなるので、マニッシュに見えやすいコートルックとの変化を際立たせることができます。あでやか色のトップスを選んだ日は、ボトムスはシックに抑えて。暗色を使って、腰から下を細見せするのが、賢いチョイス。ピアスやブレスレット、クラッチバッグなどに光輝を宿して、全体をつやめかせるのも、室内コーデを貧弱に見せない気配りポイント。食事中は大抵、上半身しか目に入らないので、きらめきパーツをひじから上の位置に配するのが上手なアクセサリーのまとい方です。 ◆パーティやライブ、コンサートへ ファージャケット 44,100円/ペプラムドレス 25,200円 共にガリャルダガランテ/ハット 27,300円 アンソニー ペト/ネックレス 27,300円 ラダ/バッグ 121,800円 キャサリン クウェイ パーティが増えるこの時期に、過剰な控えめ精神はかえって無粋。ドレスアップが前提の場面では、ゲストそれぞれが積極的に雰囲気を盛り上げる義務を負っているからです。普段はなかなかできない、ちょっと踏み込んだおしゃれが試せるのも、人前に出る機会のいいところ。堂々とファッションを楽しんでこそ、お招きにあずかった者にふさわしい態度と言えます。会場に入る前からパーティは始まっています。当日、会場への道すがらや、受け付けに並ぶ間も、周りの視線を浴びます。もちろん、アウターオンの屋外ルックから手が抜けません。外での装いを華やげてくれるファー。こちらは毛足の長いシャギー系のファージャケットです。一見、ベストに見えますが、袖にファーを盛っていないので、着姿がすっきり。ギャザードレス裾からスレンダーなレッグラインを印象づけてくれます。 目立つファージャケットをオフしても、着姿が地味に見えないのは、光の反射が目を引き込む、大ぶりネックレスのおかげ。さらに、メタリック仕上げのバッグがリッチ感をかさ上げ。大勢が集まるパーティ会場では、人混みに埋もれてしまいやすくなるから、少し強めのアイキャッチーを意識するぐらいでむしろちょうどいいのです。ノースリーブは、お外ルックとの変化を打ち出す演出。暖房と熱気を信じて大胆に肌を出すのが、パーティを制する決断です。 程よく目立ちつつ、縦寸を稼ぐ効果も期待できるのが、高さのあるハット。エレガントなドレスの風情を引き立てるマニッシュミックスにも役立ちます。首から上しか目に入りにくいパーティ会場でも、帽子は素敵な目印に。時には帽子を手に持って、またひと味違うムードにスイッチ。パーティ以外にライブやコンサート会場の装いとしても応用が利きます。斜めに傾けたり、後ろにずらしたりと、いくつものかぶり方をマスターしておくと、狙い通りのイメージを呼び込めます。 ◆ホームパーティ Pコート 44,100円/パーカー 17,850円/ストライプシャツ 17,640円/コーデュロイパンツ 17,640円/ポシェット 19,950円 すべてガリャルダガランテ/ニット帽 17,850円 カラコラム ご自宅に招かれるホームパーティは、実は最も難易度の高いシーン。地味すぎてはパーティらしくなく、派手すぎると雰囲気になじまないからです。ドレスコードがはっきりしていない分、着地点を見極めにくいもの。加えて、冬はアウターとインドア服の両方を見せるので、組み立てにいっそうの知恵を求められます。目指す落としどころは「くつろいで見えて、それでいて手抜きっぽく見えない装い」。適度なヌケ感をうまく織り込むのが上手な整え方となります。 通勤ルックやドレスアップコーデとの違いを醸し出すのが、ホームパーティでのお約束。トレンチコートやファーアウターは硬さやゴージャス感が強く出ますが、ピーコートやダッフルコートなら、割とくだけたプライベート感を引き込めそう。ボーイズテイストを象徴するピーコートは、リラックスした雰囲気のニット帽とも好相性。ほっこりしたあたたかみを添えます。バッグもクラッチ系は避けて、ポシェットのようなタイプが気負わないムードに導いてくれるはずです。 ピーコートを脱いだ部屋の中では、ゆったりした歓談にふさわしい、気取らない格好が場になじみます。パーカやフーディーは話し相手の気持ちもほぐして、話を弾ませそう。全身をスポーツやストリート系統でまとめず、ストライプシャツのようなきちんと顔のアイテムを混ぜ込むと、ゆるんで見えすぎません。コーデュロイのパンツで上下の色と素材感を切り替えているから、装いが一本調子になりにくくなっています。 動きやすい服装を選ぶのは、ゲストもいろいろとお手伝いするのが当たり前のホームパーティならではのマナー。どこかに引っ掛けてしまいそうなレース物やかがめないセクシーデザイン服はNG。その点、アスレティックなたたずまいの服は合格です。ホームパーティでは割と近い距離でゲスト同士が接するので、生地や素材の風合いにまで気を配っておきたいところです。布地以外でも、ダブルジップやステッチのようなパーツやディテールに工夫を凝らして、上質なカジュアルを選ぶ大人の分別を漂わせて。 一口に女子会と言っても、その種類は様々です。メンバーの顔ぶれ次第でもおしゃれのストライクゾーンが変わるので、スタイリングを組み立て始める前の見極めが欠かせません。何度か繰り返し集まっている知り合いの場合、徐々に手持ちのワードローブを見切られてしまうこともありそうです。 冬のキーアイテムはアウターとトップス。時には新顔アイテムを迎え入れて、手持ち服とのコーデを広げてみましょう。アクセやバッグもムードを変える効果が大きく、うまく組み合わせれば、次のお声掛けが待ち遠しくなるはずです。シーン別で装いを使い分けて、この冬の女子会を楽しんでくださいね。 |