2013. 08. 09 「BY MALENE BIRGER(バイ マレーネ ビルガー)」モノトーンに秘めた世界へ」 こんにちは。ファッションジャーナリストの宮田理江です。 「ガリャルダガランテ」を訪れるたびに感じるのは、居ながらにして世界旅行に連れ出してもらえたかのような心地よい浮遊感。ヨーロッパや中南米、アジア、アフリカなど、いろいろな場所を思わせるアイテムを探し当てて、私達に引き合わせてくれます。 近年、その新たな鉱脈は北欧からも見付かっています。デンマーク発のファッションブランド「BY MALENE BIRGER(バイ マレーネ ビルガー)」もその1つ。 女性デザイナーのMALENE BIRGER(マレーネ・ビルガー)氏が2003年に立ち上げました。10周年を迎えた今では42カ国・地域で取り扱われているグローバルブランドに成長しました。 今回は、「ガリャルダガランテ」ピックアップブランドとしてレコメンドしている「バイ マレーネ ビルガー」の魅力をお伝えしたいと思います。 1962年生まれのマレーネは幼い頃からデザインに興味を持ち、89年にデンマークでデザイン校に学んだ後、ファッションのキャリアをスタート。北欧のブランドで経験を積んでから97年にビジネスを興しました。自分の名前を冠したブランドを03年に立ち上げ、06年にはアクセサリーや靴、バッグなどにデザインの幅を広げています。 マレーネは社会貢献やチャリティーに熱心で、ユニセフ(国際連合児童基金)のプロジェクトにも積極的に参加。アフリカで子どもたちの教育を支援する事業のため、何度もアフリカを訪れています。 「手の届く贅沢(アフォーダブルラグジュアリー)」を提供するインターナショナルブランド。自分らしくアレンジして着こなしやすい、ムードでありながら、ディテールやフォルムに静かな着想を忍び込ませて、現代的なスタイルと芸術的なアプローチをミックス。そこに、女性が内側に秘める深い願望を表現しています。 世界中を旅することによって、様々な文化に触れ、その文化的視点から得たインスピレーションがクリエーションの源。おしゃれを自分流に楽しむ勇気と、着こなしを常に進化させ続ける好奇心を持つ女性を応援し、自らを解き放つきっかけを提供しています。 2013-14秋冬シーズンはブランド設立10周年という節目にふさわしく、ブランドのシグ二チャー(代名詞的存在)であるモノトーンのコレクションにまとめ上げました。都会的でクラシックな女性像を印象づけるスタイリングは、参考にしたいところがいっぱい。 黒と白のマリアージュに象徴される、シンプルでいながら深みのあるテイストが持ち味。強さやシャープ感を感じさせるシルエット、目をとらえる鮮烈なグラフィック。エキゾチックなたたずまい、誠実なクラフトマンシップ。これらが「BY MALENE BIRGER」を特別な存在にしています。 春夏から続く「ブラック×ホワイト」のコーディネートは、写真を見てもわかるように、秋冬にはさらに進化を遂げていきます。市松模様のニットにグラフィカルなスカーフを巻いて、白のトラックパンツ。そこにロングネックレスとピンヒール靴というエレガントな小物で味付け。 ファンタジックな動物柄のワンピースの下にセンタープレスのパンツ、首にグラフィカルプリントのスカーフを巻いて、ビッグクラッチを手にすれば、3つの異なる柄が響き合うトリコロールプリントコーデが完成します。 ブラック×ホワイトならではのシックな色合いだからこそ、柄同士が重なってもモダンな印象に見せてくれるので、大人女性にぴったり。 モノトーンと言うと、スタイリッシュでクールに決めるイメージがありますが、「BY MALENE BIRGER」のコーディネートは肩の力が程よく抜けたエフォートレスなトーンでやわらかく整えているところも特徴的。着ていけるシーンが広がりそうなアイテムは、コーデの幅も広がります。 センタープレスのマスキュリンなパンツルックには、相反するようなロングネックレスやビッグイヤリングなどのドレッシーなジュエリーをオン。白のピンヒール靴もアクセントとなり、パンツの印象が一気に変わります。 「BY MALENE BIRGER」の2013-14秋冬コレクションは、実はスペインのマヨルカ島にあるマレーネの自宅がインスピレーションソースになっているのだとか。 マレーヌの自宅や本社オフィスは白と黒のツートーンで統一されています。自宅の床のタイルも今シーズンのモチーフに選ばれています。 白いキャンバス(画布)に描く墨絵もマレーネ自身が描くアート。その大胆な筆使いのプリントTシャツも「ガリャルダガランテ」全店で販売されます。例えば、Tシャツにレディーシックなスカートで合わせると今年らしい着こなしに。ブラック×ホワイトはこの秋冬ファッションでも注目を集めること確実だから、「BY MALENE BIRGER」流の物静かでエッジィな提案をぜひ取り入れてみて。 |