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2013. 02. 14

柄を着なくちゃ始まらない!この春夏は、プリント旋風に乗る

こんにちは。ファッションジャーナリストの宮田理江です。 もうすぐ春の足音が聞こえてくる時季に。重たいアウターに別れを告げて、伸びやかなおしゃれに着替えたい気分に誘われます。今シーズンは世界的にファッションの気温が上がりそうな気配。 ダークカラーや無地が主体の「ミニマル」のブームが一服して、柄や色で遊ぶポジティブな着こなしが戻ってきます。とりわけ、新たなムーブメントを呼びそうなのが、目を楽しませるダイナミックなプリント柄。たくさんのモチーフが躍ります。今季は、柄を着なくちゃ始まらない!というほどのプリント旋風です。 数ある柄のなかでも、注目したいのが、「ガリャルダガランテ」から登場するナチュラルなムードが漂う花柄やボタニカルモチーフです。 今回は、「ガリャルダガランテ」が提案する、おすすめプリント4型にフォーカス。これらのプリント生地から、好きなものを選んで洋服をオーダーできるというフェアが来月に開催されるそうです。今シーズンの最重要トレンドとも言える柄物を着こなしに取り入れるコツとプリントの魅力に迫ります! ◆プリント1 ペイズリー柄 ペルシャやインドに由来するといわれるペイズリー柄はもともと植物の姿に着想を得ているとされます。どこにも直線的な部分がない、有機的な曲線の連続は優美で穏やかなたたずまい。余白がないよう、精緻に染め上げられたペイズリーはおしゃれを色めかせる格好のモチーフ。少ない面積でもおしゃれのスパイスになるスカーフやネクタイに好んで用いられることも、ペイズリーの持ち味を証明していると言えるでしょう。1枚の布に複数の色を持ち込むマルチカラーのタイプなら、複雑な色のハーモニーを楽しむことができます。 (c)Rie Miyata 色や柄には操り方のコツがあります。その1つに挙げられるのが、「相性のよい色を選ぶ」。お互いに主張の強い赤と青(紺)ですが、2色を合わせると、不思議と互いを引き立て合います。情熱的なレッドとクールな青は装いに深みをもたらしてくれます。女性の二面性を物語るようでもあり、あでやかさと知性を兼ね備えたムードに仕上がります。 13年春夏らしい柄の取り入れ方は、鮮やかな赤やブルーなど、いろいろなカラーをミックスさせる、絵の具のパレットを思わせるような色の饗宴。少し前から人気を博している、袖や襟などのパーツごとに色を変える「カラーブロッキング」をさらに進化させ、同じ1つのアイテムの中にいくつもの色を混ぜ込むのが、今季流の流儀。色をなじませるには、ペイズリーやフラワー柄などを仲立ちにするのが一番の早道。アートっぽさを感じさせるインパクトフルな柄は、ジーンズや白シャツといったありふれたアイテムすらグラマラスに色づかせてくれます。 ◆プリント2 プリミティブ模様 タペストリーや民芸品を連想させるようなトライバル(民俗)プリントは原始的なパワーや素朴な風情が持ち味。都会的な着こなしにも旅のムードやプリミティブな気分を持ち込んでくれます。イカット(絣、かすり)やバティック(ろうけつ染め)のような、世界各地に伝わる伝統的な織物や染め物はリゾートのくつろぎ、飾り立てすぎないヌケ感なども呼び込むから、リラクシングな装いに仕上げやすくなります。 (c)Rie Miyata 黒×白のモノクロプリントは13年春夏の急浮上トレンド。素っ気ないスタリッシュ顔に落ち着きやすいモノトーンのコーディネートでも、無地を避けて、プリミティブ系の柄をまとうと、一気にドラマティックな顔つきに変わります。最もシンプルな黒×白の配色だから、柄がひときわシャープに映ります。紋様風のモチーフはモノトーンで操ると、シックな表情を見せるので、シーンを選ばずに着やすくなります。 ストライプ柄やジオメトリック(幾何学的)模様などが勢いづくこの春夏は、大胆なまでにモチーフを主役に据えた装いを試したい気分。ただ、グラフィカルな柄は色を乗せすぎると、時にうるさく見えてしまいがち。でも、モノトーンで取り入れる分には心配ご無用。むしろ、上品でクールな印象が際立つから、安心して全身に柄をまとえます。柄で遊ぶ分、色はストイックに抑えて。ジャケットを羽織ることで、柄の見え具合を整えるテクニックも使えます。 ◆プリント3 フェザープリント エコや天然素材が一段と身近になって、自然と共鳴するファッションも広く支持を集めるようになってきました。アニマルモチーフや植物柄は既に人気が定着していますが、その次に新たな波として受け入れられそうなのが、鳥や虫などにまで対象を広げた様々なネイチャー柄。その中でも見るからに軽やかで、気持ちまで羽ばたかせてくれそうなのが鳥モチーフやフェザー(羽根)柄です。風を受けてしなやかに揺れ動く羽根の表情は、エアリーな装いにぴったり。リラックスなムードにも見せてくれます。 (c)Rie Miyata チェック柄の長い人気が続く一方で、その裏トレンドのような格好でファンが増え始めたのが、直線を使わない不定形モチーフです。水玉のように正確な円でもなく、もっととりとめなく、人なつこい柄がいっぱい登場して、おしゃれに朗らかさとなごみを加えています。生き物系では鳥柄や猫モチーフ、さらには昆虫系まで現れ、柄の自由度はぐっと高くなってきました。柄を躍らせるカンバスには、やはり白が一番の受け皿。そこへ極彩色のモチーフを泳がせる着こなしが装いにうるおいと生命感を注ぎ込みます。 自然界プリントはまだブームになり始めだから、先乗りして視線を集めたくなります。白を基調にすれば、ノーブルな雰囲気もまとえるので、カラフル柄のインパクトを思い切り打ち出せます。色数が増える分、コンパクト丈のワンピースや、上下どちらかだけにまとう着こなしが賢明。残りのパーツはできるだけ色目をそろえ、色のノイズを抑えるさじ加減が肝心。 ◆プリント4 パッチワークディテール これだけ柄が豊作だと、1つの種類だけを使うのでは、何だか物足りなくも感じられます。そんな欲張り派におすすめしたいのが、何種類ものモチーフをパッチワークのようにあれこれと重ね合わせた演出。実際に布を縫い合わせたタイプもあれば、それらしく見せる1枚プリントもあって、まるで服の上で柄のパーティーがにぎやかに幕を開けたかのよう。1つの柄だと、残りのパーツとのバランスで、扱いに悩むこともありますが、柄の数を増やせば、かえってシンプルなデザインでも存在感をアピールすることができます。 (c)Rie Miyata パッチワークディテールに落とし込みやすい柄の1つに、エスニック物があります。花柄や幾何学模様を重ねると、全体にモチーフの押し出しが利きすぎてしまう事態になりがちですが、主張がきつくないエスニック柄を選べば、割とすんなり同居してもらえます。土っぽい色の古代紋様系やアフリカンな民族衣装風モチーフなどを組み合わせると、アーバンリゾートのムードを引き寄せやすくなります。アラビアっぽい雰囲気の模様や、ジャポニズムを感じさせる和柄もコスモポリタンな風情の装いに格好のパートナー。柄の扱いに慣れてきたら、様々な柄をミックスしたり、色数を増やしてみたりといったさらに上級者のアレンジにもトライしたくなります。 以前から「旅」の気分に誘う装いを得意とする「ガリャルダガランテ」では、この柄ムーブメントに合わせて、これまで以上にたくさんの柄アイテムを用意しています。さらに、うれしいフェアも企画しました。 「好きなフラワープリントの生地と形(ワンピース・サロペットブラウスなど)をオーダーできるフェア」を、3月から開催するそうです! 今シーズンの最重要トレンドとも言えるプリントの楽しさを存分に味わえるスペシャル企画。詳細は決まり次第、公式サイトで案内される予定ですから、このチャンスをお見逃しなく。自分で選んだ生地と形なら、愛着もひとしお。もちろん、人とカブらないから、一番自分らしいおしゃれが満喫できるはずです。


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